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2011.04.08 Fri

多少荒っぽい言い方になりますが、東北地方というのは日本の田舎の典型のような地域です。戦後66年、自民党の票田として多額の税金が投入されてインフラの整備が行われてきたと思います。もちろん、他の地域も同じように社会資本の整備は行われてきたのですが、農業、漁業、酪農などの第一次産業に従事する人の割合が多く、同時に先端技術の工場が多く存在することからも、東北地方は、東京を始めとする首都圏の人的バックヤードとして、食糧、電力、工業用部品などの供給基地として、日本社会を土台の部分で支えていたのでしょう。その東北の太平洋岸一帯が広範囲に被災して、しかも、原発事故の難問を抱えたままで、復旧・復興がスムーズに出来るとは到底思えません。産業界では、一刻も早い部品工場の再建が望まれています。国際競争力を維持し続けるためには、部品供給に滞りは許されないからです。しかし、電力供給の問題だけを取り上げても、東北地方の工場を再建するよりも西日本に新たに作る方を、経営者は選ぶように思います。地盤沈下して海になってしまった農地は新しい土を入れて嵩上げしなければ、土地として利用することすら出来ません。水没した影響で塩害も起きるでしょうし、原発の近くの地域では、放射能の影響が収束しない限り生産再開に至れません。首都圏への食糧の生産基地として、食糧自給率を維持するためにも、農業の復興は必須でしょうが、膨大な復興資金を国費で賄われなければならないとしたら、農家への戸別保証などとは比べものにならない予算が必要になるでしょう。漁業も同じです、破壊された港湾の修理にかかる費用は膨大でしょう。壊滅的被害を受けた養殖筏や生け簀、大半が失われたといわれる漁船は補償されるのでしょうか。第一次産業の従事者は地元を離れて同じ仕事に就くことは難しいでしょうが、これらの人たちを受け入れる職場が地元にあるのでしょうか。阪神・淡路大震災の時以上に、悲観的にならざるを得ない状況です。もうすぐ1ヶ月を迎えるこのタイミングでは、まだまだ復興のビジョンを語る時期ではないのかも知れませんが・・・。また、被災地以外の地域でも日常感覚を取り戻すことが大切ですが、じわじわと今回の大震災のマイナスの影響が現れているような気がします。中でも、広告業界にしわ寄せが来そうな嫌な予感がします。作っても消費者が買ってくれないモノ余りの時には、需要喚起のために広告が必要ですが、供給不足の解消のためには、広告などしなくてもいい訳です。震災からの復興にかける予算には、広告予算は含まれていないでしょう。ま、世界に向けて、日本の復活をアピールする広報予算くらいは含まれてるかも知れませんが、所詮ドメスティックな仕事がメインの我々のところには回ってこないでしょう。