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2010.09.09 Thu

小黒一正さんという一橋大学経済研究所世代間問題研究機構准教授の「日経ビジネス ON LINE」のコラム「漂流する日本政治、カウントダウンが始まった財政破綻」の通りだとしたら、日本の財政は大変な事態になっています。「終戦から約60年。日本は再び、違う形で、『新たな敗戦』に向かいつつあるのかもしれない。というのは、いま急速に日本の財政・経済は悪化しつつあるからだ。象徴的な数字は、現在の日本が抱える公的債務残高(対GDP)(公的債務残高とは国・地方が発行した国債や地方債の残高や借入金などの合計をいう)の190%だ。(中略)やや極論で言うと、もはや日本が選択できる解決策は限られており、国家が目指すべき方向性は2つしかない。一つは、社会保障(年金・医療・介護)を廃止した『小さな政府』である。もう一つは、社会保障を維持した『大きな政府』である。(中略)仮に『小さな政府』を選択するならば、徹底的に政府支出の削減を進める必要がある。その際は、毎年1兆円ずつ膨張していく社会保障予算も聖域でなく、財政収支が改善するまで、徹底的に削減することが不可欠だ。というのは、社会保障予算を賄うために他の予算を削減することが『当たり前』のような風潮があるが、科学技術や人的資本の向上につながる投資的予算まで削減すると、将来の成長を鈍化させてしまうリスクがあるからだ。他方で『大きな政府』を選択するならば、引き続き、膨張する社会保障予算を賄うため、必要な安定財源をすみやかに確保する必要がある。2010年度の一般会計における財政赤字は約44兆円もある。安定財源を確保せずに、いわゆる「埋蔵金」などの一時的な財源で対応できるという話は、政治的な姿勢として無責任な態度であろう。(中略)いまの日本政治に必要な姿勢は、地に足が付いた『現実』」に立脚した政策論争だ。その際、財源論から逃避することは許されない。もし財源論を先送りするのであれば、『小さな政府』を目指す、と明確に国民に明らかにする必要がある。聖域扱いとなっている社会保障予算(年金・医療・介護)を含め、徹底的に政府支出を削減する姿勢を示すべきだ。」前政権時代に積み上げてきた財政赤字を引き継いだまま、増税せずに大きな政府を選択することは、近い将来の財政破綻を意味します。将来にツケを回さない方法での財源確保ができないのであれば、小さい政府の選択肢しかないことは自明の理ですが、この当たり前が通用しにくいのはなぜでしょう?日本はもう以前のような経済大国ではないのに・・・。