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2010.01.04 Mon

お正月休みも今日で最終日でしたが、もう1本映画(DVD)を観ました。クリント・イーストウッド監督・主演の「グラン・トリノ」です。この映画、アメリカの中でも経済的に最も疲弊している中西部デトロイト近郊の町が舞台でした。この辺りは自動車工業のメッカでしたが、GM、クライスラー、フォードのビッグ3のクルマが売れなくなって、工場が次々に閉鎖されて、白人が転出していった住宅街に後から入り込んできたのがアジア系の亡命者たちだったという設定です。フォードの元工員だった朝鮮戦争帰還兵のじいさんは奥さんを亡くしたばっかりなんですが、そのじいさん隣家に引っ越してきたのが、モン族の家族でした。ベトナム戦争の頃に米軍に協力したので、戦争が終わった後にベトナム政府から迫害を受けてアメリカに亡命してきたということです。人種差別主義者のじいさんとモン族の青年とその姉との交流を描いているのですが、じいさんにも政治的亡命してきたモン族にもそれなりの事情がてんこ盛りなので、観ている方もかなり重苦しい気分になってきました。

アメリカの人種差別もまだまだいっぱいあるようで、南部は特にひどいらしいですが、中西部も決して人種差別がないわけではないようです。ま、ニューヨークは別で、世界中からあらゆる人種が集まっている人種のるつぼだから、いちいち人種差別をやっていたら生活できなくなるからでしょうか?それにしても、クリント・イーストウッドは、この映画でもダーティー・ハリーばりの強面でした。その強面ぶりがラストの伏線だったのですが・・・。

ガソリンをばらまきながら走るアメ車は、過去の遺物と言ってもいいでしょうが、早い、でかい、クルマが威張ってた時代から、そこそこ早いし、燃費もまあまあのエコカー全盛の時代になって、アメ車は出る幕がなくなってしまった。さすがのアメリカ人も昔風の恐竜クルマには見向きしなくなったということでしょうか?しかし、アメリカといえば、マーケティング理論の本場なのだから、もっと早く世間の人が乗りたがるクルマ像をキャッチして新車開発していてもよかったはずでしょう。アメリカ国内で生産できなくても、アメリカ資本で海外に工場を作って、逆輸入するなりできたと思うのに、そうはならなかったのは、何故でしょう?

グラン・トリノというクルマは見たことも乗ったこともありませんが、同じフォード製のマーキュリー・クーガーというクルマには、10代のガキの頃によく乗せてもらいました。決して家が金持ちだったわけではありません。中学以来の友人が金持ちの息子で、その友人の運転で日夜遊び回っていたのです。このクルマはとんでもなく大きな図体なんですが、2ドアで後部座席はすごく狭く、当時はまだ珍しかったオートマ・パワステ・パワーウインドウ・エアコン・8トラックのカーステレオと豪華絢爛のフル・スペックでした。今になると、青春時代のほろ苦い思い出の1シーンの背景でしかありません。