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2008.09.30 Tue

9月も最終日を迎えました。昨日から急に涼しくなりました。いよいよ秋本番に突入です。つい1週間前にはまだ夏の名残があったのですが・・・。気温の冷え込みは季節柄仕方がないのでしょうが、景気の冷え込みはなんとかならないものでしょうか。今朝のTVでNYダウが777ドルも下落したと報じています。アメリカは金融不安が続いています。日々の暮らしはアメリカの景気と無縁のように思いがちですが、経済のグローバル化で無縁でいられるはずがありません。この事態は、日本経済にどのような影響を与えるのか?『村上龍、金融経済の専門家たちに聞く』というメールマガジンで経済評論家たちが回答を寄せています。「米国経済の減速が一段と鮮明化すると、わが国からの米国向け輸出はさらに減少することが考えられます。それは、輸出依存度の高い中国経済にも、マイナスの効果が及ぶことでしょう。そうなると、わが国の輸出が伸び悩み、あるいは減少傾向を辿ることが考えられます。(真壁昭夫:信州大学経済学部教授)」と言います。当然の成り行きでしょう。「米国一国が、世界経済を牽引する構図は既に終焉を迎えていると考えます。おそらく、それに変わる、世界経済の構図が少しずつ明確になるでしょう。わが国も、その変化に対応することが必要になると思います(同上)」って、そんなのんきな予測で締めくくっていいのでしょうか?もう一人の経済評論家は、「もの作りの国、というイデオロギーに幻惑されて製造業主体の産業構造を維持していくことに必要以上に精力を傾けるとすれば疑問です。(水牛健太郎:評論家)」と言います。じゃ、どうすればいいのでしょう。「インターネットによる通信手段の発達や交通手段の発達により、世界はかつてなく狭くなっているのですから、「もの作り」という枠に縛られず、様々な創意工夫により、サービスの質の高さを海外に向けて売っていくことができる時代になっているはずです(同上)」って、冗談としか思えません。輸出産業が屋台骨を支えている現在の日本で、アメリカへの依存度を下げることは困難です。製品以外に何を輸出しろというのでしょう。海外に出稼ぎに行けとでも・・・。にもかかわらず、そんなあきれた意見を結論めいて言われると、不信感が湧いてきます。もう一人の経済評論家の意見に現在の日本の状況が集約されています。「一般的には、まず金融不安により生産、投資、消費などの経済活動が抑制され、低迷することになりますから、輸出依存経済を強めてきた日本にとって、輸出が伸び悩み、あるいは減少し、輸出企業を中心に業績は悪化することになって、マイナスの影響を受けることになります。まして、これまでアメリカ経済を牽引車として拡大してきた世界経済は、アメリカ経済の伸び悩みで、ブレーキがかかることになり、そうしたなかで、中国などの新興国やアジア諸国、あるいはEU諸国もその影響を避けられず、成長率が鈍化することから、それらの地域向けの輸出で大きく伸びてきた日本にとっても、輸出、企業業績でダブルで痛手を受けることになります。それは、輸出だけではなく、設備投資にも悪影響を与え、設備投資関連企業にもマイナスとなります。そうした状況は、個人消費にも響いてきます。これまで日本経済を引っ張ってきた輸出が減少し、設備投資が伸び悩むことになれば、大企業だけでなく、そこの下請けをしている中小企業なども含めて企業業績が悪化し、それが従業員の給与や賞与などの所得の減少につながり、消費の抑制となります。そして、6~7割を占めるサービス産業もその影響で伸び悩むことになり、国民全体の家計の悪化を通じて個人消費は現状より一段と悪くなり、経済全体として冷え込む可能性が出てきます。(津田栄:経済評論家)」実に的確かつ相当深刻な分析です。しかし、この人も、次なる一手を明確に提示出来ません。曰く「今回は、こうしたアメリカ国内の住宅バブルが問題となっていますが、実はこうした投資銀行ビジネスモデルを利用した証券化商品を通じて世界もバブル経済的になっていたのかもしれません。それが限界となって世界経済がおかしくなった今、世界的に規制の強化につながれば、もはやレバレッジがかけにくくなった分、世界経済は、今後落ち着いても大きく拡大することはなく、次のバブルが起きる時までゆるやかな成長に転じることになりましょう。(同上)」こちらも随分楽観的に聞こえます。しかし、よくよく考えると、世界中の国がアメリカに依存する現在の世界経済の枠組みが変わらない以上、急激な景気回復は望めそうにありません。悲観論を唱えても誰も喜ばないのなら、楽観論の方が耳触りがいい分、精神安定効果があるでしょうとも言えます。